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実物資産として世界中で認められている金。金は古来より指輪やネックレスなどの宝飾品をはじめ、美術品や工芸品、建造物、通貨など、様々な財宝として使われてきました。そんな高い価値を持つ金の価格はどのようにして決められているのか、またなぜ金の価格は変動するのかをご紹介します。

金には、世界基準となる国際金価格があるのをご存知でしょうか？国際金価格とは、米ドル建ての金価格のことです。金1トロイオンスあたりの価格を米ドル建てで表示します。

ユーロ建てやポンド建てでなく、米ドル建てが世界基準とされるのは、米国が世界最大の経済大国であるとともに、米ドルが世界で最も多く取引されている基軸通貨であるからです。

金は外国為替市場と同様に、シドニー、東京、香港、シンガポール、チューリッヒ、ロンドン、ニューヨークの市場で24時間取引され、常に金価格は変動しています。金価格は、これらの市場で取引された時点での為替レートで決定します。それを基にして円価格に換算された相場が日本国内での金価格なのです。

国際金価格は為替レートの影響を受けて変動します。では、どうして金価格を決める為替レートは変動するのでしょうか？それは、世界経済の動向が米国経済の発展や低迷に影響を受けるからです。

さらに米国経済の動向が米ドルの価値に影響を及ぼすため、金価格が変動するのです。金の値動きを発生させる要因として、金の需給バランスや米ドルの価値、米国の経済指標や各国中央銀行の動向、原油価格やインフレ、年金・ファンドなどの投資売買などが挙げられます。